今まで使ってたのは国立商店のeasy coverとかWILD SWANSのOWLとか革製品が多かったんだけど(丈夫でかっこいいし)今年のほぼ日手帳のカバーはちょっとスルーできなかった。
松本大洋の「ねこと神田」とソール・ライターの「Footprints, c. 1950」はどうしてもスルーできなかったんだよね……松本大洋は実は鉄コン筋クリートしか読んだことないけど……ソール・ライターは渋谷まで見に行ったの懐かしい。
それはそれとして、このほぼ日手帳カバー。1日1ページのほぼ日手帳通常版(横148 mm×縦210 mm×厚み17mm、544ページ)の為に作られただけあって、市販の大体のA5ノートが余裕で収まってしまう。それはつまり、ハードカバーでも厚みがあっても、ってことで……
上の画像は、渡邉製本さんのCROSS FIELD(厚み12.5㎜、384ページ)を入れた時のもの。まだ大分余裕があります。
このノートは3,520円と若干お高めなんだけど、380ページ以上あるからコスパ的にはもの凄くお得な気がする。しかもトモエリバーだからノート自体の厚さはそれほどでもないし、まあまあ軽いし、なによりインクの発色が凄く綺麗(でも乾きにくいので吸い取り紙がついている)もう何度かリピートしてるけど、枚数が多すぎて中々使い切れないところも凄い。
CROSS FIELDの中身はこの辺に書いた。最初は7mm方眼ってどうなん? 5mmの方が良かったな……と思ってたけど、万年筆で自由に書き殴るにはこのくらいの方がいいような気が最近はしている。つい、方眼に文字を収めたくなってしまう病気なので。どっと方眼ならいっそ無地でいいや、って思う病気も併発しているので……
八咫烏のマークが可愛らしいKUNISAWAのファインドハードノート。小口が金色なのがとても綺麗です。ハードカバーノートにカバーっていらなくね? って思うけど、このハードノートのハードカバーはそれほどハードじゃないんです。しなるんです。お値段大体一緒のMoleskine(ラージ)とかロイヒトトゥルムとかのハードっぷりを想像してると足許を掬われる。
まあ、ノートカバー掛けたら可愛い金の箔押し八咫烏が見えなくなってしまうので残念なんですが。このシリーズはかっこいいビジネスアスリートがかっこよく仕事で使うものらしいので、わたくしのようなかっこよくない在宅ワーク民が家で引きこもりながら使うものではなさそうなんですが、中の紙はフールス紙で大変いいです。しかし、公式サイトを見てみると
なめらかな書き心地の「パスピエ紙」を使用し、じっくり書き留める万年筆専用のアイディアノート
https://www.kunisawa.tokyo/stationary
との記載があるので、昔と変わったのかな……うちにあるのはフールス紙なんですよね。ROHRER & KLINGNER ヴァーディグリースが抜けることでお馴染みの……パスピエ紙ってカクリエのプレミアムクロスと同じやつでしょ。だったらさらさらしてて書きやすいし裏抜けもあんまりしなかったような……こっちだったらもう1冊欲しいな……
写真では見えないけど、透かしが入ってるから確実にフールス紙なんですよね……旧版ってことなのかな。ちょっと乱暴に扱ってしまった所為で背のところが割れてるけどお気になさらず。たとえハードカバーだろうとほぼ日カバーなら余裕があります。ただちょっとこの材質だとノートを開け閉めする際に表紙が滑りにくかったので中に紙とか1枚挟んだ方がいいかもしれない。
こちらも小口が美しいNOLTY A5ノート(無地)。これはガチのハードカバーなので本気でカバーなんかいらないんだけど、なんか以外としっくり嵌まった。NOLTY独自の手帳用紙を使用、とのことで、ヴァーディグリースでも抜けないし髭も出ないし書き味も適度に抵抗感があって好き。紙の色がクリームがかってるのも好みです。
ただ表紙がね……無味乾燥というか、端的に言って黒いじゃない? まあMoleskineもロイヒも黒いけど。黒で悪いことなど何一つないんだけど、猫だったらもっといいじゃん?
スピンつきのNOLTYさん。やはり小口の金が綺麗ですね。書き味についてはもう散々随所で褒められてるだろうから割愛するけど、さすが褒められてるだけあるわ。インクの発色もトモエリバーの純白とは違った方向で美しいもの。
あんまり表紙が黒いのではんこ押してみた。ツキネコインク ステイズオンメタリック ゴールドはつるつるしたところにも押せるので面白いです。猫のはんこはあまりにもうちの猫に似てるのでつい買ってしまった。はんこって、面白いのあるとつい買ってしまうんだけど大体めんどくさい(インク用意したり押したり拭いたり)のですぐ使わなくなる……浸透印にすればいいのか……そうすると裏抜けするしな……
インクが裏写りしにくい浸透印(補充用インク)ってのがあるけど、これにすればいいの……?
しかし、easy coverももう少しエイジングしたいし、OWLもいい感じに傷だらけになって来ているから、ノートカバーも気分に合わせてもうちょっと軽率に変えていっていいのかなと思った。万年筆もそうだけど、気に入った道具を使うとテンションも上がるし、厭な仕事も多少は楽しく出来るからね……!(働きたくない)
正直、ほぼ日が毎年新しいカバーを出してくるのは私の財布の紐を緩めるための陰謀だと思うんだけど、まんまとそれに乗せられる自分も悔しいw でもまあ最近は高級路線でかつ使いやすい(文房具マニアにターゲットを絞った)ノートが続々とリリースされているので嬉しい限りです。紙質が劣化したモールスキンの代替品を求めてゾンビのように文房具売り場を徘徊していた日々も今は昔。いい時代になったものです。いいぞもっとやれ。