ここが終点と思っていても、おかしなことに、いつもいつも、終わりが始まりだ
ファーバーカステル オンドロ 万年筆

ファーバーカステル オンドロ 万年筆

みんな大好きFABER-CASTELのオンドロ ウッド。以前メカニカルペンシルを六本木の旗艦店で購入したのは記憶に新しいけれども、木軸の手触りがめちゃくちゃ好みだったので、結局万年筆の方にも手を出してしまった。

このように質感は同じ。ニスとか(多分)塗ってない「木!」って感じのざらざらした手触りが堪りません。そのまますぎて角が手に当たって痛いくらいなんだけど、表面つるつる加工された木材よりは好きなので致し方ない。

万年筆の方は、メカニカルペンシルと違ってネットでもたまに見かけるんだけれども、とにかく木目の個体差がすごい。これは通販はちょっとギャンブルだぞ……ペン先もトラブルあったら嫌だし……と言うことで、銀座の伊東屋に出かけていって店頭で買った。単純に六本木よりも銀座の方が近かったからなんだけど、伊東屋にはEFとFの在庫が1本ずつしかなくて、あまり選べるという感じではなかった。まああんまり売れないんだろうな……って価格帯だししょうがないんだけど、木目にこだわりがあるなら六本木の方をおすすめしておきます。あっちに在庫が何本あるかは知らんけど。

鉄ペンで2万……? とか思うけど、まあ軸代だと思ってるのでそこらへんは自分の中の大蔵省となんとか折り合いをつけた。

キャップは真鍮クロームメッキらしく、割と重めかと思いきや、薄い真鍮の裏にゴム的なものが貼ってあるのでそれほどでもない。しかし尻軸にさして使うのはリアヘビーが過ぎるので、使うときは左手でずっと握ってる。滑らかでついスリスリしちゃうんだけど、これクロームメッキ剥げそうだな……? 気をつけようと思う。

あとは首軸のくびれが、もしかしたら邪魔かなあ、滑るかなあ、っと思ってたけど使ってみたら全然そんなこともなかった。そもそもあの辺持たないし。なんか手にしっくりくる感じのくびれで、むしろ伯爵のストレートよりいいかも……と思う。伯爵細すぎるんだよな、149とかの大型ペン好きとしてはスリムすぎる。オンドロくらいの太さがいいです、本当は。

日本ではペン先展開がEFとFしかないようで。店頭で試し書きさせてもらったけど、EFの方が気持ち細いかな……? 程度であまり差がわからなかった。とりあえずFの方を購入したけれど、えーこれ舶来のFにしては細すぎない……? と思ってる。

伯爵シリーズのM(中字)との比較。伯爵のMが太すぎるからオンドロのFが細すぎるような気がするのかなあ。これらのちょうど中間くらいの太さがいいんだけどなあ。まあ、万年筆の字幅なんて個体差めっちゃあるし、個性として受け入れるしかないんでしょうけどね……

書き味は、ガチガチの鉄ペンという感じ。さりさりしてて引っかかりがないから撫でるように書けるけど、反面しなりが全くない。ザ・スチールニブ。鉄ペン久し振りに使ったから、あっれこんなんだっけ? みたいな感じになった。いやこんなんだったよ。伯爵の18金ニブがふにゃふにゃしてて柔らかいから、ファーバーカステルってそういう感じなのかなと勝手に思い込んでただけでした。

フローも安定していて、抵抗なくすらすら文字が書けるのが面白かった。欲を言えばもうちょっとフロー多めだったらインクの色が綺麗に出るんだろうけどなあ、と言うところ。多めのつゆだくが好きだからね、仕方ないね。

インクはDiamineのブルーブラックを入れてみた。フロー多めのペンに比べて」青々してそれはそれで美しい。

後は、なんだろうなあ。伯爵もそうなんだけど、紙に当たったときのさりさり音が大きい気がする。ペン先が紙を擦る音がやけに耳につくんだよね。ファーバーカステルのペンだけ(2本しか持ってないので母数は少ない)ちょっと不愉快になるくらい。
他のペンでは経験したことのないさりさり音。ペン鳴りとも違って、きこきこ、というか、きしゅきしゅ、と言うか、そんな感じの音……これどうにかならないかな。使ってるうちにペンポイントが摩耗したらなくなってくるんだろうか。しかし不用意にサンドペーパーとかで磨くとドツボに嵌まりそうだしな……

しかしまあ、全くしなりのないこのガチニブ、けっこういいです。軸が私の手にほどよい太さで、木肌が当たる感触もいいし、なんかずっと触ってたくなるような感じ。鉄ペンに2万……? とは今でも思ってるけど、見た目がかっこいいし使いやすいし満足です。書き味だけを追求するなら他にも選択肢はごまんとあるしね……

どうでもいいけど、このお尻のところの丸い金属がチャームポイントだと思うんですよ。なんか可愛い。

メカニカルペンシルの方には、最初ファーバーカステルの2Bを入れてたけど、今はステッドラーのBにしてる。なんかファーバーカステルは硬くてつるつる滑ってしまって合わなかった。ステッドラーの方がざらざらしてて私の好み。本当はカランダッシュのBがあれば一番良かったんだけど……銀座のカランダッシュ行ってみたら、0.7mmのBは作ってないと言われてしまった。公式オンラインストアにはあるのにな……送料高すぎて芯だけ注文するとか恐ろしい……まあ12本入りで800円するんですけどねカランダッシュのシャー芯。今のところ、シャー芯の中では私的ナンバーワンですカランダッシュ。2mm芯の方も……

オンドロはウッド以外にも黒とかあるけど、伊東屋には在庫ないようでした。ウッドの万年筆は確か、代官山の蔦屋書店にもあった気がするし、なんならちょっと意識高い系の文房具屋で見かけるような……これはつまり私も意識高い系の仲間入りってこと……?

5 Comments

  1. Palermo

    ファーバーカステルはメカニカルペンシルしか持ってないんですよね。
    いいですね・・・木軸。
    あー、臨時給付金の10万円がちょうど手元にあるような・・・

    1. 甘木

      メカニカルペンシルいいなあ。使い後心地とかいかがですか?

      オンドロは、いずれ記事にしようと思ってるんですが、キャップにちょっと難ありだったかなあ。クリップの根元に穴があって、空気が豪快に漏れるんですよ。キャップに入れた水がだばだば減っていくくらいの感じで。なので2日放置したらインクが乾いてかけなくなってしまったので、樹脂で穴を塞ぎました(自己責任で)それ以来順調に使えております。ご参考までに。

      給付金、私は右から左でしたw 経済回さないと、と言う謎の使命感によって……

  2. はじめまして。
    オンドロの万年筆、私もすごく気に入って使っているのですが、はやりクリップ根元部分の空気漏れが酷く、試行錯誤の結果、クリップを取り外して、開いた穴をテープで塞ぐという方法で対処しています。コメント欄にご記載の、樹脂で穴を塞ぐ、というのはキャップの内側から対処されたのでしょうか?テーピングも効果は覿面なのですが、はやりクリップがあったほうが格好がいいなと思い、質問させていただきました。

    1. 甘木

      初めまして。コメント有り難うございます。

      私はクリップを取り外すことが出来なかったので、クリップを付けたまま、キャップ外側からクリップの下のくぼみ(根元部分)(伝わりますかね?)に爪楊枝の先で樹脂を詰め込んで塞ぎました。

      これで水は漏れなくなりましたが、数週間放置するとペン先が乾いて書けなくなりますね。嵌合式の宿命なんでしょうけど……

      ご参考になれば幸いです。

      1. 丁寧なご回答恐縮です。
        やはりインナーキャップとクリップの取付部に構造的な問題があるようですね。いずれにしても、ご指摘の通り嵌合式ということである程度割り切って使うのが吉なのかも知れません。ちなみにですがクリップは、クリップを右か左にずらし、ずらしたまま下に押し込むと外れます(現時点で復元可能か不明ですので、お勧めは致しません)。
        小生もファーバーカステルの伯爵も使用していますが、このオンドロの材木感はかなり良いですね。キャップ部分に見られるように作りは必ずしもアレですが。。
        この度はありがとうございました。

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