満寿屋の新作原稿用紙、近所の文房具屋でようやく捕獲。そろそろネット通販でも出始めてるみたいだが、どうしても待ちきれなかった。
老舗の原稿用紙といえば満寿屋・相馬屋・山田紙店が有名だが、私は紙質的には満寿屋が一番好きだったりする。いや、クリーム色の紙が好きだから。
でも今まで、使うなら相馬屋だよなあ、と思っていた。相馬屋は白で、表面がつるつるしていて非常に書きやすい。吸収がいいのか、同じ万年筆で書いても満寿屋に比べて太めの繊維なるし、引っかかりもない。しかも天糊綴じで捲りやすいし剥がしやすい。
実は、満寿屋をいまいち使いこなせなかった理由は、この天糊綴じにあった。満寿屋の原稿用紙のほとんどは1枚ずつ別れていて、重ねて書いているとどうしてもずれる。下の罫線が透けて見えてうるさい。クリップで右肩を留めると紙がちょっと浮き上がっていらいらする……
そんな痒いところに手が届かないいらいらを解消してくれたのが満寿屋新作原稿用紙、No.107とNo.108、A4サイズの天糊綴じ原稿用紙(50枚綴り)だった。
表紙はちょっとざらざらしている。万年筆で書いたとき、適度な抵抗感を覚える微妙な紙質。しかも、A4サイズだ。今まで満寿屋といえばB5かB4だった(400字詰めはB6しかない)ので、正直狭い机には大きすぎて何だかなあ、と思っていた。A4サイズの400字詰め、ずっと待ち望んでいたサイズだったので、初めてこの情報をフルハルターさんのサイトで見たときには小躍りしたものですよ。
中身。買ったばかりのモンブラン149のBニブに海峡ブルーを入れてぬるぬる書いてみた。
ざらついた紙面にペン先を載せると、適度な抵抗感がある。抵抗、というか、思わず気がせいてペンが滑るのを優しく窘めてくれる感じ。その次の文字を書く前にもう少し考えてご覧なさい、と、なんだか優しげな雰囲気の女性が耳元で囁いてくれるような……いや、いつも考えなしに文章を書いてあとで後悔してしまうからね……
海峡ブルー、レッドフラッシュはします。書いた瞬間は青々してるのに、乾いた頃に振り返ると紫が強まってエッジは赤光。しかしこれはセーラーだから仕方ない。満寿屋とは相性もいいらしく、控えめな赤がむしろ雰囲気を出しているようだ。光らないなら光らない方がいいけど……。
今回、近所の文房具屋に入荷していたのがルビなしだけだったのだが、今度はルビありの方にも挑戦してみたい。私はルビありの方が好きだ。小さい字をちまちま書いていくのが快感だったりする。まあ、Bニブでは細かい字など書けはしないが……。
深崎様の筆跡をみるに、Bニブはやっぱりアルファベット用だなぁとつくづく感じましたね。
いや、ちょうどこちらも超破格値でシェーファーインペリアルソボリンのXFを入手したんですが、般若心経を書くと漢字の止め跳ねが格好いいんですよね。同じ紙にメンテの為に書いたパーカーフロンティアMニブの筆跡があまりにも潰れてしまってるので余計にそう感じました。
(あれ?なんで新しいペンを入手してんの?って疑問は心の高い棚にしまっておいて)
紙もたまる一方です。
>ardbeg32さん
やっぱり紙もね……Bニブはぎりぎり原稿用紙なら何とか、って感じですね。ノートに日本語を書くにはむいていないです。罫線のないノートに書き殴るとか、使い勝手が難しいですね。承知して、あえてBを買ったんですが、やっぱり使用頻度が下がります……