日本橋丸善 世界の万年筆展と大橋堂

ちまたで噂の世界の万年筆展に行ってきた。普段の日本橋丸善の万年筆売り場は地下1階だが、今回は地上1階の催事場に場所を拡大して。そういえば日本橋丸善の一階は初めて行った。
地下一階にはインク工房が来てた。時間が時間だったのでもう並べなかったけど。と言うか何の準備もなく行ったのでびっくりした。
あとは舶来万年筆コーナーと国産万年筆コーナーに別れて激しいバトルが繰り広げられていた。客が結構いた。スティピュラのスプレマ・ペラーゴのアンバーが3割引だったり、デルタのオールドナポリの万年筆とボールペンが4割引だったりした。
地下は、客よりも店員の方が多かった気がする……
ちなみに、丸善日本橋店限定インク「日本橋 紫」はもはや売り切れだそうです。
で、今回の目的は大橋堂の万年筆。仙台の手作り万年筆屋さんで、大きなイベントじゃないと手に入らないみたい。なんか最近気になって仕方なかった。
国産エボナイト漆塗りと言えば中屋だが、こちらもエボナイト軸・漆塗り。つうか、すぐ向いに中屋のブースがあって入りづらかったよ……中屋の万年筆をすでに持っている身としては……
会場には六時頃ついて、大橋堂のブースへ直行。エスカレーターの下で「世界の万年筆展を開催しておりまーす」ってずっと散らしを配り続けていた店員さん、ご苦労様でした。何度もうろうろして正直すまんかった。
まあ、わざわざ会社を早引けして祭りに参加して無傷で帰ってこられるはずがあるだろうか、いや、ない。覚悟はしていましたよ。ぎりぎりまで自制心と戦いはしたが。
OHASHI-DO fountain pen
人間とはオロカな生き物ですニャー、と言った表情。
OHASHI-DO fountain pen
猫が興味を示している。桐箱のにおいがお気に召したようだ。
OHASHI-DO fountain pen
梨子地塗り。きらきらしてて凄く綺麗だったものだから……でも、これと最後まで迷ったのは、実験的に作ってみたという津軽塗。赤と黄色の禍々しい模様が何ともいえず素晴らしかった(参考画像:こんな感じの塗りがもうちょっと細かくなったような……手触りがしっとりしててすごく良かった)
予算さえあれば二本買ってた、と言うくらい悩んだ。最終的には「どっちがいいですかね?」とか聞いちゃった。「好みですからねー」とあっさり言われたがその通りだ。
OHASHI-DO fountain pen
149と比較してみる。かなり短い。ちなみに中屋のシガー・ロングと比べたら、キャップ閉じた状態で5cm違った。
OHASHI-DO fountain pen
しかし、キャップを開けると長いのです。このギャップにちょっとびっくりした。キャップをさして握った状態がとても手のひらにしっくり来た。
OHASHI-DO fountain pen
ペン先。今回は細字を選んだ。極細と最後まで悩んだけれども、結局安全地帯に逃げ込んでしまった感がないでもないが、うちにはいないタイプの子を迎えられて満足です。
OHASHI-DO fountain pen
OHASIDOの刻印があるペン先。セーラー製。側面に「S-F」とあるので軟調細字ってこと?
書き味は弾力があって、普通のガチニブとは違う雰囲気。細字に対するイメージが一気に変わった。そして何より、びっくりするほど書きやすいのだった。なにこれ、みたいな。「大橋堂!」みたいな。
OHASHI-DO fountain pen
美しい梨子地塗はとても写真で再現することは出来ませんでした。黒地に金とオレンジが散りばめられている……津軽塗はど派手で目立ってインパクトが大きかったが、こっちの梨地は地味差の中に趣があるというか……まあ充分派手だが……
ちなみに、ボディはエボナイト製なのでびっくりするほど軽い。軸に金属リンクをはめて主さとバランスを調節できるようにしたモデルも試してみたけど(緑軸諭吉12人)うーん、この軽さがいいのかも、と思った(予算完全オーバーの負け惜しみではなく)
この、「小さいのに長い」「細字で滑らかな書き味」という色々私の予想を裏切ってくれるところが購入の決め手というか一目惚れというか……しかも無料メンテナンスもして頂けるというので安心です(年数回のチャンスだが)
あと各所で囁かれている「ネジの回転数が多い」だが、確かに手元のペンは5回まわさないと閉まらない。まあ別にどうでもいいけど。
結局、1時間くらいお邪魔していた。軸とペン先が決まった後、ペン芯とかペンポイントとかの対面調整をしてもらえたのだが、人見知りの私がかなり楽しくお話をさせて頂いて、なんだか久しぶりに「物を買うプロセス」自体を楽しませて貰ったような気がした。
まだインクは入れていない。眺めてにやにやしているだけである。

日本橋丸善 世界の万年筆展と大橋堂」への13件のフィードバック

  1. 大橋堂の万年筆ですか。
    私もすごく欲しいものの1つです。
    手に入れるのが難しいんですよねー。
    百貨店のイベントでしか入手できそうにないし。
    ということで、土曜日に丸善オアゾのユーロボックスを覗いた後、日本橋店に行ってきました。
    スティピュラの4割引には心動かされましたが、試し書きもさせてもらいましたが、理性が勝利しました。
    そして大橋堂さんのブースへ。
    うわさ通りの丸い玉になっているイリジウムを見ながら試し書き。
    今回は、後ろに順番を待っている人がいたので、かろうじて理性が勝った形にはなりましたが…三越の万年筆祭で理性が勝つ自信はない!
    ハンドメイドの魅力とは恐ろしい…

  2. >Palermoさん
    ああ……私の時は後ろに待ってる人がいなかったから駄目だったんですね……
    逆に今回、オアゾに行かなかった自分を褒めてやりたいです。でも日本橋に2日連続で出かけて言ったのはちょっと……理性蚕網ちょっと頑張ってくれれば良かったのに……!
    4割引はなんか切ないですよね。特に自分が気に入ってる万年筆がたたき売られたりしてると……

  3. こんにちは。
    私は初日に会社をフレックス早退して行ってきました。
    B1Fから入店し、予想外の混雑に驚きつつ、シルバーン限定品のBニブ(ラスト1本でした)やその他多数の万年筆に惑い、ふらふらになって深呼吸をしに1階へ上がると、中屋・大橋堂コーナーが…
    関心のあった中屋のピッコロサイズ・ヘアライン仕上げ・バランスコントロールモデルの黒軸サンプルを発見。キャップのささり具合と手にした感触が思いのほか素晴らしく、興奮して酸欠状態に…
    先客がいなかったら、吉田さんの前に座ってしまうところでしたが、「とりあえず万年筆祭まで待て」とつぶやきながら帰ってきました。

  4. いいなぁ。大阪でもやらないかな。
    大橋堂購入、オメ!です。
    うらやましい…ええ、とってもうらやましいですとも!
    セーラー製のペン先なんですね。
    このサイズだとだいたい21金クラスになるのかな。
    セーラーの細字は当たり外れがありますが、当たりニブはそれこそ昇天してしまいそうな書き味です。
    私はペンクリで、まだ時間が早くてお客さんがおらずにヒマそうにしていた川口さんに念入りに調整していただいた14金ニブの細字がそうです。
    でもでも、軽いって何グラムぐらいですか?
    25gぐらいあると、私もなんとかして手に入れてしまうかも。
    それぐらいホントにうらやましいです。
    引き続きレポお待ちしております☆

  5. >KENさん
    私も会社を早退ですw 仕方のないことですよね……反省はしませんが。
    中屋のブースには近寄らないようにしてました。碧溜もいつか欲しいので……危険信号が!
    中屋は通販でも安心ですよね―(と、誘惑してみるテスト)
    >ウサっ子三昧さん
    ペン先は14金ですね。大型ニブと小型ニブがあって、私のは小型になります。辺りなのか外れなのかは分かりません、比較対象がないので……
    残念ながら我が家には重さをはかる機械が一切ないので何とも言えないのですが、大体インクを抜いたモンブランの#14よりちょっと重い感じ……もちろん手のひらで比べただけですので、信用はしないで下さい。
    使用感は軽すぎず重すぎず、私の手にぴったり来る重さと長さ、だと思ってます。ペン先の感じも独特。お勧めです!(誘惑)

  6. いらしてたんですね!ありがとうございます。
    日本橋の店員です。
    大橋堂手作り万年筆購入おめでとうございます~。
    中屋よりももっと手作り感が強いですよね大橋堂って
    明日最終日~頑張ります。

  7. >tecchin50さん
    ご挨拶できずにすいません! 赤いコートで万年筆売り場を4回くらいぐるぐる回ってたのは私です。
    祭りは明日で終わりなんですね……私は財布の事情からもう近寄ることは出来ませんが、頑張って下さい!
    おかげさまで、いい万年筆を手に入れることが出来ました。ありがとうございました。

  8. 大橋堂の万年筆は1年前の時に丸善で購入して以来愛用品です。今年もご案内のハガキを頂き、メンテして頂きました。
    少しずれているね~って言われました。。。。
    書いている最中に腹立つ事があったの?とか。。。
    ハイ。今度はもう少し大切に使います。と言ったら、
    「使われなくてしまわれっぱなしより幸せだよ~。」
    との事。
    今は安否が心配ですが、万年筆は大切に使います。ってか手放せません。

  9. >pin1982さん
    はじめまして(でいいんですよね?)コメントありがとうございます。
    ずれるのか、ペン先……筆圧が高くなり過ぎちゃったとかですかね? でもそうやって直してもらえるなら安心して使い倒すことが出来ますね。
    安否がとにかく心配です。案内ハガキが来るのを待ち続けるしかありません……

  10. はじめまして。でした。無礼をいたしまして。。
    大橋堂の方ですが、別のブログで工房は被害が多かったそうですが、職人さん達を始め皆無事との事。良かった~と思います。ただ、三越での展示は取りやめとの事です。
    ペン先。
    はい。微妙にずれるようです。力を均等にかけているつもりでも、バランスが悪くなる事もあり、そういう際、精神的動揺で力が不均等にかかるとずれるみたいです。
    それとか、和紙系の紙の繊維がペン先に引っかかり、それを素人である私自身がガシガシと取る為、ペン先が可哀想な事になっていたみたいです。
    自身の精神修養が足りないと自省するものではありますが、ここの万年筆は使いやすいので愛用しております。
    確かに、万年筆としては安くはない代物ではありますが、職人さん達が生きていれば生涯保証であるティファニー保証!微調整は無料と考えれば、安いかなと考えています。
    なお、私が大橋堂の万年筆に渡りついたのは、昨年同じ日本橋丸善での展示の折、初めて自分で万年筆を選び求めていたが為、地下一階をグルット回っても手に馴染まず、思案にあぐねていた所、「一階のエレベータ脇にございます、大橋堂さんに行かれてみるのは如何でしょうか?」とパイロット?の方に勧められて、大橋堂に。職人さんは温かく受け入れて下さり、ペンの長さから主さ、ペン先の堅さ、インクの走り方迄丁寧に調節して下さいました。
    今年、無料でペン先調節しますよ~とお便りを頂き、ハガキ持参!と記載されていましたので、イソイソとハガキをバックへ入れ、飲む様に食べたお昼ご飯の後、日本橋丸善にてペン先を調節して頂きました。
    なんでも、何年もハガキ持参で調節にこないと、調節のお便りを送りませんとの事。確かに、切手代も馬鹿になりませんから。同意。
    私が愛用しているのは、真っ黒に金リングの実に地味な万年筆です。その為、会議中他の方に間違われて(確信犯だったと思う。)迷子になる可能性もありましたが、愛用品です。深崎さんがお持ちのはとても素敵♪柄が手に馴染みそうですね~。
    毎年何かしら新作を出すみたいですので、皆さんも無事との事ですから、来年の丸善出店がいまから楽しみです。
    長文&乱文失礼いたしました。

  11. >pin1982さん
    あ、すいませんいつもの癖で……
    大橋堂さんの情報は早速各方面から知らせて頂いて、ほっと胸をなで下ろしている次第です。東北に知り合いと言えば大橋堂さんだけですし……本当によかった。
    pin1982さんは和紙を使っておられるのですね。なかなか扱いが難しそうな感じがします。あの滲む感じは何とも色っぽいですが……
    私もハガキが来たら絶対になくさないようにしていそいそと出掛けようと思います。その時ペンケースの中身が増えていないように注意しないとw
    私も職場でにやにやしながら使ってますが、さすがにあの柄を確信犯的に持ち逃げされることはなかろうと……でも注意しようっと。
    1年間でどれだけイリジウムを摩耗させられるか、これはもう私と大橋堂との勝負ですw

  12. はじめまして、こんばんは。
    以前の記事にコメントしてしまい、失礼いたします。
    最近、「津軽塗 万年筆」で検索していてたどり着きましたが
    ずうっと前から愛読させていただいていました…びっくり。
    こちらで大橋堂さんのことを知り、いつどこで出会えるのか…と
    思っていたら、今日、数ヶ月ぶりでたまたま行った日本橋丸善で
    大橋堂さんと出会ってしまいました!
    今日から1週間、地下1階に出展されているそうです。
    「もうこれは運命が呼んだのね!!!!」と一人で盛り上がり
    ゆっくり見てまいりました。
    そして買っちゃいました。ハハハ。
    もともとは津軽塗を探していたのですが、梨子地塗を手に取ったら
    あまりの手触りのよさに寝返ってしまいました。
    こちらでご紹介いただいてなければ、今日の大橋堂さんとのご縁は
    なかったと思います。ありがとうございました。
    これからも楽しみにしております!

  13. >ぽちさん
    はじめまして、コメントありがとうございます。
    大橋堂万年筆、購入おめでとうございます! 私のところにもはがきが来ました。土日にでもお邪魔しようかなと思っていたところでした。
    私が買ったとき(今年の初めくらい)には、津軽塗りは試験的に作ってみただけでまだ1本しかない状態だったはず。で、最初は梨地を買ったんですよ、でもやっぱりぽちさんみたいに我慢できなくなっちゃって……お気持ち、わかっていただけると思いますが……
    大橋堂さんの万年筆はすごくいいです。それまで太字信奉者だった私に細字のすばらしさを教えてくれました。きっと大事な1本になりますよー

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