よもやま

【グムンドのノート】

伊東屋独占販売のグムンドのノートについて書いたが、しばらく使ってみての感想など。
私が使っているのは無地の方なのだが、これはすげーいい紙。厚口で『裏抜け？　なにそれおいしいの？』状態。万年筆ユーザにとってみれば＜太字のつゆだくで描いても問題なし＞ってところだ。
しかし、気づいてしまったのだが、この紙は吸水がものすごく良いせいか、インクが乾くのも早いが描線が細く出る傾向にある。満寿屋の原稿用紙に近い（あっちは薄さで勝負している感があるが）表面に微妙な凹凸があって、さりさりしていて書き味としては気持ちいいのだが、ずっと書いてるとなんか疲れる……イリジウム削れてるんだろうなあ、等と貧乏性なことを考え始める。いや、実際は私が生きているうちに一本でもイリジウムを使いきることができたらすごいことなのだが。
だんだんインクがかすれてくる。この傾向は太字のペンであればあるほど顕著なようだ。多分、知らないうちに筆圧が高くなってるんだろうな……だってペンポイントの内側で紙が削れる音がするんだもの。あと、たまに滲む。手脂なのかポジション的な問題なのか理由は不明。
でもやっぱりいいノート。今度は罫線の方を使ってみたい。
（海外通販で買ったら日本で買うよりも1000円強安くすんだ。本体自体はすごく安く済むのだが、送料がものすごい高い……FedExめ！）
【ペンケース】
持ち歩きにはデルタのマレキアーロのオレンジを使っていたのだが、なんか角の部分とか、川の薄皮がはげてきた。なんか火傷のあとの水疱が破れたみたいになっている……怖い。
ペンケースは堅牢な作りを望む。具体的には、ペンケースを鞄に入れて満員電車に乗っても万年筆が折れないようなやつ。まあ、まだ折ったことはないけども。
そしてじわじわと万年筆が増えるにつれ、今の状態ではすべてを収納しきれなくなってきた。ペンケースを購入するか、ペンボックスを購入するか、ここ半月ほどずっと悩んでいる。とりあえずペンケースには当たりをつけたが、足りない……スペースが……
何本かインクを抜けばいいのだろうが、かわいすぎてできない。ペントレーなどに入れて机の上に放置しておくと、なんとその上で猫が寝ていた。かわいらしいにくきゅうが万年筆を踏んでいる。悲鳴を上げる私、逃げない猫。これは由々しき事態である。
【銀ブラ】
銀座に行った。旦那同伴なので万年筆ツアーではないが、旦那は優しいのか諦めているのか、とりあえずユーロボックスには連れて行ってくれた。
しかしなにより、銀座の楽しみと言えばニューキャッスルという喫茶店の前にいる看板猫・ポンちゃんだ。わびさびのある鼈甲柄の猫で、まあ一見さんにはちょっとつれないんだけどふとましくて大変可愛い。先日も店先で写真を撮らせてもらっていたら店の奥さんが出てきて、『今度猫びよりに載るのよ』と。発売日を待って早速買い求めた猫びより1月号。なんと6ページもの特集である。

ポンちゃんは意外と機敏だ。この日は黒ネコとバトルを繰り広げ自動販売機の上から私を見下ろしていた。
銀座に行って、ポンちゃんに会えたら運がいい。そりゃあ探している万年筆も見つかるというものである。

でも今の心象風景はこんな感じ……（財布的な意味で）
【調整してもらった万年筆】

自分好みの書き味に調整してもらった万年筆よりも、買った時のままちょっと書きづらいな、なんて思いながらそれでも数年使い続けて書き癖でイリジウムが摩耗した万年筆の方がなんとなく手に馴染むような気がしないでもない。まあ、ペン芯がずれてるとか言語道断なときは調整必須だと思うけど。
ペン先を研磨してもらった万年筆も好きだ。でも歩み寄りを気長に待つのも楽しい。
それはそうとフルハルターでM1000の扱いが再開してるじゃないですか（舌の根も乾かぬうちに）。誕生日が年に10回くらいあればいいのにな。『がんばった自分へのご褒美』ってすげー言葉だと思う。