セルロイドの赤軸から渋めの赤インクが出てきたらきれいだろうなあ……という妄想の下、カランダッシュのアースカラーシリーズ『サンセット』購入。謳い文句は『誘惑的な快楽さを』。正直意味が解らない。快楽さってなんだよ。快楽じゃだめなのかよ。なんだか『未知なるカダスに夢を求めて』っぽくて面白いけど。
カランダッシュのインクはサフラン(光り輝く感情を託して)とカリビアンシー(雑踏から逃れて癒しのひとときを…)を使っていて、色の濃淡とか結構好きだったから大丈夫かと思って。
どちらのインクも、濃淡がかなり出る。乾くと色が落ち着いてちょっと渋くなるのは3つとも共通しているようだ。ただサフランで長文を書くと、結構目が疲れる……マーカー代わりの色ペンとして使うなら、目立っていいんだが。なんだかサフランは紙の上で燃え上がるような色。サンセットは鉄錆みたいに落ち着いている。
色は、赤と言うよりは渋い血の色。乾くとさらに黒味が増して、まるでダイイングメッセージのよう……。
渋い赤のセルロイドからこの渋い赤のインクが出る、と言うのは自己満足の世界ではかなりポイントが高い。にやにやする。
インクフローもかなりいい。カランダッシュのインクは全体的によく流れ、つまりも少ないように思う。30mlで2500円(税抜き)なだけあってな……!
プライベートリザーブのシェルピンクは細いニブで使うと、インクフローはいいんだがどうも薄くて、なんだか物足りない気がしていた。サンセットの方が自己主張は強かった。
しばらくは、セルロイドはこのインクで使おうと思う。
ちなみに、前のインクは超音波洗浄器で洗った。インク残りもなく、最初からいい感じ。