ここが終点と思っていても、おかしなことに、いつもいつも、終わりが始まりだ
プラチナ萬年筆 キュリダス / CURIDAS

プラチナ萬年筆 キュリダス / CURIDAS

ほんと偶然なんです。狙って発売日に伊東屋に行ったわけではなく、本当に偶然だったんです。

そもそもが、コロナウイルスの例のアレでテレワーク推奨とかで自宅でキーボード叩く機会が増えて、あっそういえばうちのリアフォ第一世代じゃん、気付いたらもう10年近く使ってるじゃん……あと家で一人で仕事してると打鍵音めっちゃうるせえな……とか思い始めて、結局池袋のツクモにリアフォの静音モデル買いにいったんだけどその日が偶然延期されてたキュリダスの発売日で、伊東屋に行ってみたら「さっき店頭に出たばっかりですよ」って店員さんが言ってた。そのようにしてまるで運命のようにキュリダスが私の前に現れたわけです。

箱かっこいい。あと写真あげてから気付いたけど猫の毛とか埃とか結構映り込んでますね失敗。めんどくさいのでそのままですけど……

おまけにくれるって言うカートリッジも断ってコンバーター買ってきたんだけど、金色と銀色どっちにしますって言われて透明軸だから金色だと干渉するだろうと、ちょっとお高い銀色を買ってきたのに、中に入れてみたらコンバーター部分を覆い隠すパーツがついてたので結局何色でも一緒だった。

あとスプリングでかい。特に内部で固定されてるわけではないので引っ張ると抜けます。壊れたかと思って一瞬焦った。

噂のクリップ外すためのパーツ。絶対なくす。

先行販売で購入してレビューしてくださった先人たちのおっしゃる通り、クリップめっちゃ邪魔。ほんとに邪魔。軸が太いし、私のペンを持つポジションがちょうどクリップと干渉するベストスポット。

で、外してみたんだけど、ペン先の方にクリップを固定する5mm程度の突起があって、これがクリップを外しても邪魔をする……こんなことだったらクリップあった方がましだ! ってことでまたつけた。クリップは結構しっかり食い込んでいるので、何度も付けたり外したりするとボディに傷がつきそうだし、クリップを固定する3カ所の突起もすり減りそう……これはむしろ私の方がクリップの存在に慣れた方が平和じゃない? と達観した気持ちになった。他人を変えようとする前にまず自分が変わったらいいのよ。道具に合わせて自分が譲歩するのもアホらしい感じがするけれども。

ペン先は小さい。あと謎の突起がここにも。

ノックしたときの感じは結構軽め。ノック部分が長いので大分押し込む感じになるけど、軽いのでそれほどの抵抗感もなく、本当に気軽に使えるノック式ボールペンみたいな。軽すぎて不安になるくらいには軽いし、なんというか高級感というか「万年筆使ってるぜ!」っていう感じが全くない。気負わず使えるとも言えるし、特別感がないとも言える。PILOTのキャップレス、現行品は使ったことがないけどあっちは高級路線なのかな? ノックした感じも重々しくておー万年筆使ってるなあ、って感じになるけど、キュリダスはこの手軽さがとてもいい。これなら会議中とかに使っても全然浮かない。あんまり高級万年筆使ってると嫌味な感じになっちゃうけど万年筆使いたい! って社会人の方は是非どうぞ。

字幅はM(中字)にしてみた。店頭で2本、Mを試し書きさせてもらったんだけど、結構目に見えて太さが違ってたので、気になる方は店頭でちゃんと確認した方がいいかもしれない。書き味だけで言えばFの方がよかったけど、細字結構持ってるしなあ……ってMにしちゃったけど正直赤軸でF欲しい。

大体、7000円って価格設定が絶妙すぎて怖い。筆記具に7000円って、普通に考えたら「高い!」って思うけど、万年筆使ってると「あれ……安……い……?」って思ってしまうほどには思考が汚染されている。もう1本くらいあってもいいかも……と思わせる値段設定、使いやすさ(敷居の低さも含め)プラチナさん非道い商売してますねほんと。

ペン先の状態とか、フローとか、まあ天下のプラチナ萬年筆さんなんで特に心配はしてないです。使おうと思ってたノートで裏抜けしたんで、ちょっとフロー渋めのインクを入れてみて運用テスト中。

大事にしないわけじゃないけど、その辺に転がしといて、使いたいときにさっと手に取ってノックする、っていう感じがとてもいい。手軽に、常に、みたいな。普通の万年筆だとどうしても字を書き出す前に必要なアクションが多いから……でもこの透明軸綺麗だからなるべく傷はつけたくないなあ。それはどの万年筆も一緒だけど……

面白い買い物をしました。ちなみにこれはホワイトデーのお返しとして主人にもらったものでして、何事も先行投資はしておくものであるなあ、と思った次第です。おわり。

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