ここが終点と思っていても、おかしなことに、いつもいつも、終わりが始まりだ
MDノートの新旧事情、か?

MDノートの新旧事情、か?

ネット各所で「MDノートの紙質が変わった」との情報を入手し、期待に胸を膨らませて一冊だけ買ってみた。何故今さらMDノートかというと、OWLのノートカバーに満寿屋のノートを入れると、まだ革が馴染んでいない所為かどうか、革がぺこぺこして非常に書きにくいと言うこと、に気付いてしまったからだ。MDノートくらいのページ数があると、ノートの自重で革も安定するのだが……満寿屋のノート、ちょっとページ数増えればいいのに(やっぱり開発段階でノーブルノートを想定しているのだな、という雰囲気)
だがしかし、MDノートを使うには色々敷居が高かった。私の常用しているインクが悉く滲み、裏抜け、ヒゲが出る。書き味と開きは良いのになあ、と残念に思っていたのだが、紙質が変わったのならもしかして、という希望が生まれたわけだ。高級路線のノートにしてはコスパがいい方だし……
Midori MD Note
早速比較してみた。左側が本日購入した<おそらく新版>のMDノート(無地)で、右側が数ヶ月前に購入した<おそらく旧版>のノート(罫線)。この写真だけではわかりにくいので元画像を見て頂きたい。インク名が同じものは、すべて同じ万年筆で筆記している。筆記線が左の方が細く、右の方が太く出ているのがおわかり頂けるだろうか。
ちなみに左右の画像で紙の色合いが違うのは撮影技術が足りない所為です。実物は同じ色です。
Midori MD Note
旧版で書いた文字のアップ。特に滲みとヒゲのひどいヴァーディグリースは言うに及ばず、ウォーターマンのブルーブラックですらこのざまだった。
Midori MD Note
だが新しい方は、なんか筆記線が細く出るかわりに、ヒゲも裏抜けもなかった。インクがへんにべしゃっと広がる感覚もない。その他常用インクに関しても、どれも良い状態だった。
これは意外と行けるんじゃない、と思っているところ。
以下、私見での旧版と新版の相違点を挙げるとすればこんな感じだろうか。

  • 旧版の方が紙が柔らかく、つるつるしていて書きやすい。
  • 新版は少し硬めで、表面がざらざらしているが、書きにくいとまでは言えない(どっちかっていうと満寿屋のほうに近くなった)
  • 新版の方がインクの吸収が遅い。但し、インクの発色は美しいような気がする。

純粋に書き味だけだったら旧版の方が良かった。インクも、ノリだけは良かった。でもその書き味は色々なものを犠牲にした上で成り立っていたのだなあ。インクの発色が変化した件については歓迎すべき事だと思う。帯に『現在まで品質改良を重ねている筆記用紙です』って書いてあるから、これからもまた変化してゆくのだろうねえ。
とりあえずしばらく使ってみることにする。

6 Comments

  1. Palermo

    こんばんは。
    MDノートですか。
    品質を常に追求しているというのはいいことですよね。
    つるつるからざらざらに変化ということは、ノーブルノートよりからモレスキンよりになったというようなことでしょうか。
    それにしても、ノートカバーのowl素敵ですねー。
    私もなんどかその誘惑に駆られたことはあるんですが、なんとか踏みとどまっております。
    今年も物欲に駆られ、70年代149やドルチェビータなどを買ってしまいましたが、ヴィンテージモンブランやDELTAにはまったのはきっとこのブログのs・・・おかげだと思いますw
    今年最後の買い物は、フルハルターさんのところで紹介されている雑誌「REAL DESIGN」。
    フルハルターとユーロボックスとkingdomnoteと書斎館が紹介されているそうです。
    それでは、よいお年をお迎えください。

  2. ウサっ子三昧

    あけましておめでとうございます。年オンナのウサっ子です。
    本年もよろしこです。
    MDノート、変わったんですね~メモメモ
    良い情報をありがとうございます☆
    ノートカバーは私も購入検討中のものがありますですよ。
    そんな高いやつじゃないけど・・・。
    この前Pen&Massageに行って、Pen&Massageオリジナル万年筆を購入したのですが(定価で万年筆購入したの初めて)、その時にノートカバーを見せていただきました。
    ブラウンは傷が入ってて、ブラックは傷無しだったんだけど、ブラウンのほうがいいから「今日は万年筆買ってお金無いから取りおきお願いします」って話になったんですよ。
    「え、ブラックのほうが傷無いから、ブラックにしませんか?」って言われたんですが、「どーせ使い倒すうちに傷なんてすぐにつくから気にしませんwww」って言ってきました。
    そういうアテクシがオリジナル万年筆「セレネ」(←マーレンに製作してもらったそう。セレネ、とは月の女神を意味するそうで、サイトに写真載ってます)の購入前に衝動買いしたのがスティピュラの「タイプT」。
    クリップは曲がってるわ、インナーキャップのゴムサック?は外れてるわ、おかげでペン先がキャップに当たってペン芯とずれてるわと散々な子でしたが、それでも「直せるからいいじゃんwww」てなノリでしたよ、ええ。
    パイライト、というボディなのですが、ブラウンがかったグレーのマーブルに金粉がまぶされている、という初めてお目にかかる色でした。
    キャップに金粉の「溜まり」が出来ていて「お金貯まりそう」と思ったのが一目ぼれの理由です・・・すみません。
    まー、それで万年筆衝動買いしてたら世話ないっすよねー。
    ちなみにパイライトを購入した店はモリタさんですが、モリタさんの名誉にかけて「もともと返品予定だったものを無理やり引き取ってきた」だけです。
    ふわふわのチタンニブおいしいですwww

  3. ギャラード

    あけましておめでとうございます。
    年末はペリカンのイタリックライティングが年賀状の宛名書きに大活躍しました。
    買って良かった!(ホントかよ?)
    MDノート変わったんですね、初売りで買ってこようかな。
    …と思ったけど、MDノート持ってるわ。
    で、にじみ・裏抜けは気になったことないなぁ。

  4. 深崎

    明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
    >Palermoさん
    ざらざらというよりも、インクの吸収が遅くなった感じですかね……一番近いのは満寿屋のノートだと思います。まだ使い込んでないから何とも言えないけど……
    ビンテージモンブランとDELTAはいいですよね! まったく共通点がないのでどうして好きなのか自分でも分かりませんが。
    今年こそは是非、無駄遣いをしない年にしたいものだと思っています。
    >ウサっ子三昧さん
    セレネ、羨ましいです。写真見て格好いいなあと思ってました。
    革ものに関しては、傷は結局ついてしまいますから、私もあんまり気にしないようにしています。先日も、傷ありのものをちょっと安く譲って貰ったりw
    スティピュラはまだ見てないんですけど、確かになんかお金が貯まりそうな色ですね……! チタンニブも面白そうです。
    >ギャラードさん
    イタリックよかった!(まだ年賀状書いてないです……)
    MDノートは駄目なインクはとことん駄目ですね。良いのは全然問題ないのに。何故か私の常用インクと悉く相性が悪いので涙を呑んでいましたが、今度のは大丈夫そうです。その分書き味が……むにゃむにゃ……

  5. takaya

    深崎さん  こんばんは。
    WAILDSWANZのOWL、素敵ですね~。当社の製品のネーミングがまた気が利いていますね。
    この画像に多分に刺激されて、銀座周辺の哨戒活動中に、ついつい買ってしまいました。A6サイズのブッテーロのグリーンです。
    ノーブルは滲みや裏抜けもなく大好きな紙質で数冊使ってきましたが、私のイチオシはツバメノートです。このクオリティーで400円以下(A6)ってちょっとアンビリーバボー。OWLを購入後にITO-YAに直行しました。デザインが超地味なところがまた渋いです。
    まぁ好みの問題なので、何とも言えませんが是非お試し下さい。
    ところで、深崎さんのOWLは何色でしょうか?

  6. 深崎

    >takayaさん
    御無沙汰しておりますw
    ツバメノートはつゆだく万年筆で書くのがいいですね。滲みも裏抜けもしないし。再生紙よりは普通の奴の方が良いです。
    このOWLは春限定の桜色です。唯一在庫があった色でしたので……スフマートの緑の方があったらそっちが良かったな、と思ったのは内緒です。

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