さらば愛しき女(ノート)よ 2

最近村上春樹新訳の『さよなら、愛しい人』が出たようだが(最近でもないか)、私は断固ハヤカワの『さらば愛しき女よ』 を支持する。ゴダールが『アワーミュージック』のラストで引用してたブロックが、『さらば愛しき女よ』の方が美しかったので。最近の新訳ブームにはちょっと乗り切れていない。ドストエフスキーは絶対米川正夫のほうがいいと思うし。
で、以前同じタイトルで記事を書いたのだが、現在に至るまで、モールスキン(劣化前)に代わるノートは発見できていない。つい先日ストックしていたルールドが尽き、途方に暮れている状態。無地はまだ何冊かあるんだけど、それも永遠ではない。さあ、どーする?
あの記事を書いてから結構な年月が経ち、いろいろノートも発売された。ライフのノーブルノートとか、ミドリのMDノートとか。しかし何もかも微妙に違う。
以下、感想まとめ。
ライフ ノーブルノート(A5)
表紙がやわらかいのがネック。そして、背表紙の折り返しが邪魔(3つのブロックを束ねている部分)。おかげで180度開く? ときかれて即答しづらい。だが紙質はすごくいい。
MDノート(A5)
180度綺麗に開く。だが、使ってるインクの8割で盛大に裏抜け。ノートのためにモンブラン・ブラックを使いやめることはできなかった。よほど私と相性が悪いのか、MDノートのよい評判を聞くたびに悲しくなる。
丸善 ダックノート
結構よかった。総合評価暫定1位。入手製が困難なのがネックと言えばネックか。滲みはなかった。拍子もある程度硬いし、180度綺麗に開く(開きの良さに掛けては、今回上げたなかでトップクラス)
<職人がひとつひとつ丁寧に手作り>このフレーズに私は弱い。小口が茶色に染めてあって高級感溢れる感じ。透かしの入った紙はクリーム色で美しい。
ドレスコ
開きがちょっと悪いが、問題ないレベル。強い力で抑えれば平気。中身は真っ白で、インクの色が鮮やかに残る。ちょっとざらついていて、万年筆で書くと気持ちいい。今は白よりクリーム系の方が好き。書き味はライフのライティングパッドを想像していただきたい。
が、枚数が少なく割高。デザインは一番格好いいのだが、これでモールスキンくらいの厚さがあれば……! と、涙を飲んだ。
美篶堂 みすずノート マーブル染め
これを忘れてた。180度開くし、インクの滲みもない。紙質だったらダックノートに負けてない。クリーム系の色も万年筆のインクが映えて素敵。表紙もハード。小口の部分がマーブルに染めてあって可愛らしい。赤と黒を買ったが、紺色とかもよかったかも。カラーバリエーションが豊富で全色揃えそうになるのを必死に我慢。
ただ、見た目があまりにも高級すぎて使うのに気後れする。全集みたいな雰囲気と手触り。
と、ほんとに微妙な好みの問題で次に行きかねている。この逡巡、お分かりいただけるだろうか。書いている自分でも「こまけぇこたあいいんだよ!」のAAが即座に浮かぶくらいの内容なのだが。
ちなみに最近局所的に話題のカルネ・ド・ボードはちょっと物欲が動きかけたけどサイズが合わん。まあ、8400円なのでそれでもよかったような気がする。
awagami+1のジャーナルノートも気になっているが、一部で「180度開かない」との噂を聞いたので、慎重に人柱の出現を待っているところ。
今の段階で私的順位をつけるとするとこんな感じ。
ダックノート>みすずノート>>>ノーブルノート>>>>>ドレスコ>(越えられない壁)>MDノート
今使ってるノートが終わるのが推定来年5月。それまでに何か新製品は出るのだろうか。そして私がモールスキンの呪縛から解放される日は本当に来るのだろうか……

さらば愛しき女(ノート)よ 2」への19件のフィードバック

  1. MDノートは無地を買いましたが、騙されました…。
    コクヨの澪を使っております。
    あれで方眼が出れば嬉しいのですが…。

  2. >hiperionさん
    ごぶさたですww
    MDノートは期待していただけにがっかり感が異常でした。澪もいいですね。でもモールスキンが好きなんです。どうしたらいいですか? もはや自分で作るしかないのか……

  3. 最近のモレスキンは、大外れでない限り、合格ラインですよ。
    さすがに、モン黒は抜けると思われますが、ニブ次第じゃないでしょうか。
    モレは紙色やサイズが絶妙で、代わるものが現状ではないですよね。
    TAKUYAさんところのノートくらいかな。でも値段が・・・
    ノートの使い方を見直すのも手かと。
    仕事や勉強では、リーガルパッドを使い、残すものはスキャナーで保存。情報の管理で色々と試行錯誤しましたが、手間もかからす、これに落ち着いています。意外とリーガルパッドの紙質は良いです。しかも安価。
    ノートを使うのは日記だけですね。モレ方眼ポケットを使っています。なので、あまりノートで悩むことはなかったり。

  4. >しろともさん
    悶黒が抜けるのが致命的なんですよ……あれがメインのインクなので。あと悶黒より抜けやすいヤードBBとか大好きだし……悶BBならいいんでしょうが……
    ノートの使い方を変えることは考えてません。ここは譲れないんです。アイデア出しに「A5ノート+万年筆」と言うのが染みついてしまって。そしてうちにはスキャナーはありませんwww
    日記はモールスキンルールド・ラージを使ってるんですが、乗り換えるとしたらノーブルノートのA5横罫かなあ、と考えています。

  5. えーと、綴じ方はあくまで糸綴じ系統でないとダメなんですよね…。
    私はクレールフォンテーヌのノートを溺愛していて、かれこれ5年ぐらいのお付き合いです。
    自分はダブルリング製本じゃないとダメなひとなので、大阪の心斎橋にあるカワチという画材屋さんのオーナーに頼み込んで代理店から無地ノートを入れてもらい、盛大に買い置きしています。
    クレールフォンテーヌはマトリスシリーズが糸綴じだったような…。
    調べてみます。
    あと、みすずノートはお使いになったことはありますか?
    ご存じだとは思いますが、きちんと製本されたノートで、ノートの小口もきれいなマーブルに染められていたりとけっこう物欲をそそります。
    A5サイズのノートもありますよ。
    私は使ったことがないのですが、1冊1300円ぐらいなので、お試しになってはいかがでしょうか?(てか本音は使ってみたインプレを聞いてみた買ったりするのですが)
    http://www2.ttcn.ne.jp/~misuzudo/onlineshop.html#
    楽天でも探せばあるはずです。
    てか、今日、デルタのマリーナグランデを触ってきました!
    ビロードみたいなつややかなボディにしばし目を奪われてきましたよ。
    でも、ボーナスはモンブランのユニセフ限定ル・グランに化けそうな気がします…。

  6. >ウサっ子三昧さん
    そう言えば忘れてた……! ので、みすずノートを本文に追加しました。結構いいです。先日買ったパヴェーゼ全集の表紙にそっくりでした。
    糸綴じ系統というか、180度開かないといらいらするのでチアックとかは駄目でした。クレールフォンテーヌは何度か店頭で触ったことがあるのですが、表紙がなあ―……で、今のところ手を出していません、リングノートは使ったことがあるんですが。製本ノートとかどうなのかな……
    マリーナ・グランテかわいいです。実物見ると美しいんですよねえ……
    ユニセフ限定、及ばず奈良が背中を押したいと思います。買っちゃえ!

  7. あらら、すでにお試し済みでしたか。みすずノート。
    「全集みたいな雰囲気」・・・ああ、わかります、わかります。
    当方、ノートがコンパクトに折りたためないとイライラしちゃうためにダブルリングなのですが、ダブルリングでないノートで唯一使ってもいいかなぁと思えたのがみすずノートでした。
    クレールフォンテーヌの表紙デザインがダメでしたかー。
    私はマトリスではなくヴァイスヴァーサという花柄のノートです。
    http://www.lextyle.com/product/201
    でも、自分の使うノートの絶対条件が「無地もしくは方眼であること」なので、探してもなかなかありません。方眼もロディアみたいな線の色の濃いのはダメ。
    マリーナ・グランデなんですが、美しさで言えばモンブランよりも上なんですけど、いかんせんユニセフ限定だしなーと。
    私はル・グランが一番手にしっくりくるのですが、全く同じデザインでブラックを買うほどには悶ヲタではなかったので、今まで新しくモンブランを買う予定はなかったんですよ。
    でも、インクを買いに心斎橋のブティックに行って、ユニセフ限定の実物見たら「欲しい、欲しい・・・欲しいよ!!!!」ってなってしまいました。
    ちなみにモンブランのブティックでインクを選ぶときは、全色実際に書きながら選ばせてくれるんですね。ペン先もEFからOBBまで、それぞれのペン先にそれぞれの色のインクが入っていて、ペン先とインクを同時に試せるって、あれいいです!
    インクだけでも嫌な顔されないし、おまけに新しい香水のテスターまで頂いて帰ってきました(ちなみに買ったインクはブラックとラブレターインクです)。

  8. >ウサっ子三昧さん
    花柄いいですね……でも私、リングノートだと左側のページを書いてるときにリングが右手のヘリに当たるのが我慢できなかったんです。あがががが、ってなります。
    方眼の線が濃いのはNG、はよくわかります。ロディア苦手です。ノーブルパッドぐらいなら何とか。
    ユニセフ限定は高いので見ないようにしています。見たらおしまいだから。そういやブティック行った事ないけど、なんか楽しそうですね。香水のテスターを貰って自分に吹きかけて猫にそっぽを向かれる……そんなプレイも楽しそうです。鼻にしわを寄せる猫の顔もまたかわいいんですよねー

  9. 川窪万年筆店に、手作り万年筆を注文したんですが、1年たっても、音沙汰がないです。 そんなに、時間がかかるもんなんでしょうか? 店にメールで確認しても、返信がないし、きちんと、業務管理できてるのか? そのあたり情報しりませんか?

  10. はじめまして。ラウリータと申します。
    文章と写真が好きで時々拝読いたしております。
    やはりモレスキンの劣化に耐えられなくなった方が自作のノートを販売予定のようです。
    http://plaza.rakuten.co.jp/pensakief/diary/200906160000/
    紙はトモエリバーだそう。
    ポケットサイズのみかもしれません。
    私はモレスキンは諦めてノーブルノート+wildswansの革カバーにしています。
    モレスキンの時より筆記量が増えました。それが良いことか悪いことか分かりません。

  11. 続けさまのコメント、失礼いたします。
    以前の記事に書かれていたDresscoはもうお使いになりましたか?
    私はイラスト用に愛用しています。
    薄いシャリシャリの紙なのに極太極潤万年筆でも裏抜けはしません。
    が、透けます。スケスケです。
    筆記線には抑揚がなくフラットな感じになります。
    ノートの作りはいまいちで湿気で表紙が大げさに言うと樽型に膨らみます。

  12. >わすれな草さん
    初めまして、コメントありがとうございます。
    ご質問の件ですが、私は川窪万年筆さんで万年筆を購入したことはないのでわかりかねます。メールが駄目なら、直接電話など掛けてみてはいかがでしょうか。
    >ラウリータさん
    初めまして、コメントありがとうございます。
    モールスキンはラージサイズ信者です。素敵なのに残念です……WILDSWANSのカバーも格好いいですね。ちょっとくらっときました……。
    ドレスコは、常用したことはないのですが、本文に書いたとおり気持ちのいい書き味ですね。しかしそうか、透けるのか……そこは盲点でした、情報ありがとうございます。

  13. ノートネタでなくてすみません。
    マリーナ・グランデ、モンブランのユニセフ、と騒いでいたくせに、今日万年筆のメンテを持ち込んだ大阪の「モリタ商店」にて、ノーマークのアウロラ タレンタムを衝動買いしてしまいました・・・。
    アウロラは前から気になっていたのですが、オプティマのサイズ感が微妙になじまず購入候補ではありませんでした。
    ・・・なのに、なのに!
    たまたま触ったタレンタム、146と同じかそれ以上になじみのいいサイズ感、そしてオプティマと全く同じというペン先の、衝撃的な滑らかさに我慢が出来ませんでした。
    意志薄弱といわれようが、なんと言われようが、アウロラにびっくりです。
    また甘美で危険な世界の扉を開けてしまいました。
    ごめんなさい。超独り言でした・・・

  14. >ウサっ子三昧さん
    アウロラおめでとうございます。イタリア万年筆大好きです。
    <衝撃的な滑らかさ>ってまた気になることをおっしゃる……これじゃ物欲が……いくら149貯金をためても間に合わないじゃないですか……!

  15. 初めまして。最近万年筆にハマり、インクの事をあれこれ調べていてこちらにたどり着きました。毎回ストレートで独特な品評にわくわくしております。
    さて、そのなかでこちらの記事のとおり、深崎様ご愛用のモレスキンなるノートの品質が劣化した事、それでネットでも騒いでいたという事を恥ずかしながら始めて知りました。
    ここから本題ですが、会社の近所の文具屋にもモレスキンA5ルールドがおいてあったので今日確かめてみたのですが、次の通り本物くさいです。よろしければ捕獲しておきましょうか?
    ・背表紙のページの山が12山240ページ割る2で紙が120枚だから12折り?
    ・臭くないw
    ・丸Rの文字は隣のEの字の半分
    ・ISBNコードは98で始まっている
    ・おまけの分類用シールはついてない
    ・腹帯は日本語表記
    一緒においてあったアドレス帳は、おまけシールつき・ISBNが88、腹帯が英語、なによりシュリンクパックがもうぼろぼろとまず本物臭いのですがw
    あわせて深崎様に気に入って貰えるかもと言うノートも探しました。
    ご参考になれば幸いです。
    1.ロルバーン ポケット付ノートブック A5
    amazonで調べれば一発で出ます。糸かがり綴じで180度開きます
    2.こちらのサイトの http://www.p-n-m.net/
    万年筆に適した紙製品の中にある「上製本ノート」と「MUCU ブロックノート」の二品
    如何でしょうか?

  16. >ardbeg32さん
    初めまして、コメントありがとうございます。
    モールスキンの件ですが、
    ・ISBNコードは98で始まっている
    はちょっと分からないですね……あと、
    ・腹帯は日本語表記
    は、基本的に避けています。と言うか、もう英語表記のは殆ど見掛けないかな……
    ちなみに、
    ・裏表紙のMOLESKINのフォントが細くてヒゲもちゃんと見える
    も追加した方がいいような気がします。
    ardbeg32さんが挙げられた条件をすべて満たしていても、ある程度滲む個体があるので要注意です。失敗しても泣かない意志の強さが必要です。
    ルールドは今使ってるので終了ですが、ちょっと他に使ってみたいノートもあるので、とりあえず捕獲は遠慮します……結局の所、継続して入手できないと意味がないと思うのです。終末が先延ばしになるだけですし……
    というか、ご自分でお使いになってはwww意外とはまってしまうかもしれませんですよ。ちなみにプレーンはあと3冊ほど余裕がございます。
    ロルバーン、180度開きましたか。私が触った奴はそれほどでもなかった……個体差でしょうか。これは検討の余地があると思いますが、方眼はきついです。プレーンだったら手を出してました、確実に。
    上製本ノートは、私の使ってるインクだと八割方盛大に滲んだので諦めました。悔しいです。でもこれ紙が変わってるのか……気付きませんでした。私が持ってるのはバガス紙の方でした。これだと滲まないのかも……ちょっと検討してみようかな……
    あと、MUCUはサイズの面で断念です。A5サイズじゃないと小さすぎるし、それ以上だと鞄に入りません。
    と、まあ、いろいろ我が儘を言わせて貰いました。しかし、お気遣いどうもありがとうございます。そして万年筆と紙とインクの泥沼へようこそwwwここは深いですよ……!

  17. お返事ありがとうございます。
    どれもお眼鏡にかなわなかったようで残念です。
    上製本ノートについては、サイト中に「店主のペン語り」というリンクがあって、そこで店主自身が使用しているとあります。
    新製品で使用しているAプラン紙というのは検索かけても今ひとつ不明の用紙ですが、店主自身は前のパガス紙よりにじみが少なくなったと書いていますね。
    安い買い物でもないので、電話かメールで問い合わせる事が可能かと。
    それとも当方大阪在住ですので、これも機会とお店で聞いてきましょうか?(店で委託販売されてる中古ペンにも興味ありますし)
    >泥沼
    当方、色々なウイルスの保菌者でして、アンティークライター、パイプ煙草、洋酒(ワインも一時期やってましたがこれは金が続かずw)と既に末期症状と言えます。
    そこへ万年筆が加わったのですからもう死ぬしかないかもしれませんねw
    今はパイロット青の耐水性の高さとウォーターマンBBのなめらかさに驚いています。
    既に松露も今日発注しましたし、どっちがおまけかわからないクルトゥール・ライト・ソフトもオクで落としました(某サイトのインプレで好印象だったので)
    次はカスタム74を買おうかと既に症状が悪化の一方です。
    紙ですが、コクヨのキャンパスは馬鹿にできないですね。今の所滲みも裏抜けもなく満足しています。
    また楽しい記事を期待しております。それでは。

  18. >ardbeg32さん
    いい具合に泥沼ですね! 私は今ドクター・ヤンセンのDarwinが気になって仕方ありません。
    >それとも当方大阪在住ですので、これも機会とお店で聞いてきましょうか?
    お気遣いありがとうございます。が、今現在、ノート探しは一段落です。ですので、どうぞ御気になさらず、委託販売の万年筆を眺めてきてください。そしてあわよくばお迎えしてあげてください。

  19. 川窪万年筆さん、対応が最低ですので、お薦めしません。
    当方、訴えようかと思っているくらいです。

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