ここが終点と思っていても、おかしなことに、いつもいつも、終わりが始まりだ
続・Montblanc No.14

続・Montblanc No.14

Montblanc No.14
先日衝動的に購入したモンブランNo.14……R&Kのヴァーディグリーズ.を入れてがしがし使ってたら、なんかいきなり歩み寄ってきた(気がする)。
もともと平研ぎの太字で、馴染むまでには結構書きにくかったりインクが出づらかったりしたのだが、ここ数日間の書き心地の変化が露骨すぎてびっくりした。ペン先はビンテージモンブランにありがちな弾力のある柔らかさ。それゆえにペンポイントの摩耗も早かったのかも? と仮説を立ててみるが、真偽のほどはわからない。
しかし、随所で称賛されているNo.14。購入当初は正直「それほどのものか?」と懐疑的な気分だったのだが、今となっては、なんかもう手放し難い。書きやすい。特に走り書き。ある程度スピードに乗って筆記した時に感じる適度な弾力は素晴らしいと思う。ビンテージモンブランはやっぱり好きだ。
その柔らかさは、オノトとはまた違う。オノトはペン先が長くてフワフワした感じ(まさに毛筆)だが、No.14はフーテッドニブだけに弾力はあるがニブがしっかりホールドされていて、「ふわふわ」ではなく、露出している部分のニブがしなる「ぐにぐに」だと思う。
Montblanc #14 / R&K verdigris
筆跡はこんな感じ。自分の文字の癖がさらに強調されるようだ。でもやっぱり下手は下手だよ、どんなペン使っても……。スタブ系のニブは書いてて面白い感覚だから好きだけれども。
ボディも軽いし、勘合式のキャップもちょっと取り出してさっと使うにはちょうどよい。キャップをぐるぐる回す儀式も集中力が高められるようで好きだが、勘合式も結構いい。惚れた。
そんな感じでがっつり使いたい半面、このキャップにはひびが入りやすいという例もあるので、大事に大事にも使いたい。でもノートに走り書きすると気持ちいい。
Montblanc #14 / R&K verdigris
走り書きよりは少し丁寧に書いてもこのざま。紙はLIFEのバンクペーパー。
お帽子を被っているニブはやっぱり可愛い。ころんとしていて、質実剛健なイメージがあったモンブランのドイツっぽさが薄れるような。
余談だが、先日モンブランの作家シリーズ[アガサ・クリスティ]が私のペンケースの中に入っている、という夢を見た。一体何のインクを入れようか迷いに迷いぬいている私。結局決まる前に目が覚めてしまったが、そんなに欲しかったのかと目覚めてしばらく呆然としていた。
しかし夢の中では、どっちかというと、「こんなに買っちゃって、もうペンケースあいてないよ……」と同時に絶望もしていたのだった。夢の中でも反省している。でも既に買ってしまっているところが、さらに業が深いというものだ。

5 Comments

  1. takaya

    反省はしているが、後悔はしていない・・・。
    いや~夢の中とはいえ久しぶりに名(迷)言を拝聴したような気がしますね。
    モンブランの二桁、いいですよね。威張った感じがなくて、でもしっかり主張があって・・・。お値段もソコソコですし。
    昨日、何気に立ち寄った銀座の伊〇屋さんで偶然にもモンブランのペンクリニックが行われていました。
    たまたま予約が入ってないコマで、たまたまゲオルグ・ショルティと144Gを持ち合わせていて・・・
    やっぱりモンブラン純正のペンクリは風格がありますね。
    ところで深崎さんの№22はBですか?

  2. pelikanblueocean

    深崎さん
    半年ほど前に入手したNo.24 KMのことを思い出し、入手した後に出番があまりなかったのですが、今週の先発に使ってみようと思います。
    ところで、ビンテージモンブランにあまり詳しくない私ですが、14と24の大きな違いってなんでしょうか?

  3. 深崎

    >takayaさん
    モンブランのペンクリ、いいですねえ。私はいまだに銀座のブティックにたどりつけないのです。みたことはあるんだけどなー……
    しかし手持ちのモンブランはほとんど魔改造が施してあるため、ペンクリにはいけません……唯一買ったままの149は調子がいいし……いや、いいことなんですけどね。
    ちなみにうちの#14はB、だとおもいます、たぶん。だいたいそんくらい。
    >pelikanblueoceanさん
    14と24の大きな違いは、インクウインドウの色(#12が青、#14が黄色)とペン先の材質(#12が14K、#14が18K)だったように記憶しています。多分ですけど……。
    うちの#14は結構使い勝手がいいので、ぜひ#24も使ってみてくださいw
    しかし、クーゲルニブ、一度はお目にかかってみたいものです。

  4. Palermo

    2ケタシリーズ…憧れる。
    1枚目の写真、ニブのアップ・・・あまりの美しさに思わずユーロボックスのHPでNo.14を見つけて通帳眺めてしまうところでした・・・危なかった・・・あれがFじゃなくてMとかBだったらやばかったw
    クーゲルは344GのKMを持っていますが、あれは独特の書き味です。
    ニブが切り落とされているようなものなので、けしてヌラヌラではなく、でもその分柔らかさでカバーみたいな。
    ビンテージモンブランはいいですよね。
    飴色のホワイトスターとか、中白の149とか、2ケタとかテレスコープとか・・・まだまだ物欲はおさまらないようです。

  5. 深崎

    >Palermoさん
    ぽちっちゃえば良かったのに! ちなみに今日銀座のレモン社に行ったら結構ありましたよ。ありましたよ!
    まだクーゲルの実物見たこと無いんですよ。書き味が想像できません……
    ビンテージモンブランはやばいです。初期型の149のOBBBが20万円……色んな意味でやばいですね、まじで。

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